NIPTは妊娠何週目から受けられるのか?
NIPT(Non-Invasive Prenatal Testing:新型出生前診断)は、妊婦さんの血液中に含まれる胎児由来のcfDNA(セルフリーDNA)を解析することで、ダウン症候群(21トリソミー)をはじめとする染色体異常のリスクを評価するスクリーニング検査です。
結論から言うと、NIPTは妊娠10週0日から受検が可能です。ただし、この「10週」という数字には明確な医学的根拠があり、単なる目安ではありません。以下で詳しく解説します。
なぜ「10週」が最早の受検時期なのか?

NIPTの精度は、母体血液中に含まれる胎児由来cfDNA(cell-free fetal DNA)の割合、いわゆる「胎児分画(fetal fraction)」に大きく依存しています。胎児分画とは、母体の血液中を循環しているcfDNA全体のうち、胎盤(絨毛膜)由来のDNAが占める割合のことです。
妊娠初期、胎盤の発達に伴い胎児分画は徐々に上昇します。研究によれば、妊娠7〜8週の時点では胎児分画は平均3〜4%程度にとどまりますが、妊娠10週を過ぎると平均10〜15%に達し、検査に十分な量のcfDNAが確保できるようになります。
多くの検査機関では、信頼性の高い結果を出すために胎児分画4%以上を最低基準としています。妊娠10週未満では、この基準を下回る確率が高く、「判定不能(再検査)」となるリスクが増加します。つまり、10週という基準は、検査の信頼性を確保するための科学的な閾値なのです。
胎児分画と妊娠週数の関係
| 妊娠週数 | 平均胎児分画 | 検査の信頼性 | 判定不能リスク |
|---|---|---|---|
| 7〜8週 | 3〜4% | 不十分 | 高い(20%以上) |
| 9週 | 5〜8% | やや不十分 | やや高い(10〜15%) |
| 10〜12週 | 10〜15% | 十分 | 低い(3%以下) |
| 13〜16週 | 12〜20% | 非常に高い | 極めて低い |
| 17週以降 | 15〜25% | 非常に高い | 極めて低い |
上記の通り、妊娠10週を境に胎児分画が大幅に上昇し、検査の信頼性が飛躍的に向上します。これが、世界中の検査機関が10週を最早の受検時期として設定している理由です。
NIPTの推奨受検時期:いつがベストか?
NIPTは妊娠10週から受検可能ですが、では「いつ受けるのがベストなのか」という点も重要です。結論としては、妊娠10週〜16週が最も推奨される受検時期です。
早めに受けるメリット(10〜12週)
妊娠10〜12週で受検する最大のメリットは、結果を早く知ることができる点です。NIPTの結果は通常、採血から7〜10日で届きます。つまり、10週で採血すれば、妊娠11〜12週には結果がわかります。
結果が「陰性(低リスク)」であれば、その後の妊娠生活を安心して過ごすことができます。万が一「陽性(高リスク)」であった場合も、確定検査(羊水検査)への移行を含め、十分な時間的余裕を持って次のステップを検討できます。羊水検査は通常、妊娠15〜16週以降に実施されるため、10週でNIPTを受けておけば、確定検査までの準備期間を確保できるのです。
中期に受けるケース(13〜16週)
妊娠13〜16週での受検は、胎児分画がさらに上昇しているため、判定不能となるリスクが極めて低いというメリットがあります。また、この時期にはNT検査(胎児の首の後ろの浮腫を測定する超音波検査)やクアトロテスト(母体血清マーカー検査)の結果が出ている場合もあり、それらの結果を踏まえてNIPTを追加で受けるという判断もあり得ます。
ただし、この時期に受検すると、結果が届くのは妊娠14〜18週頃になります。陽性の場合、確定検査や遺伝カウンセリングのスケジュールがタイトになる可能性があるため、できるだけ早い段階での受検が望ましいと言えます。
受検時期の比較まとめ
| 受検時期 | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|
| 10〜12週(推奨) | 結果が早くわかる、確定検査までの時間的余裕あり | BMI高値の場合は胎児分画がやや低い可能性 |
| 13〜16週 | 胎児分画が高く判定不能リスクが極めて低い | 陽性時の確定検査スケジュールがタイトになる |
| 17週以降 | 胎児分画が最も高い | 確定検査の時間的余裕が限られる、選択肢が狭まる |
NIPTを受けるのが「遅すぎる」場合のリスク

NIPTには明確な「受検期限」は設けられていませんが、実質的には妊娠20週前後が事実上の上限と考えられています。その理由は以下の通りです。
確定検査のタイムリミット: NIPTで陽性と判定された場合、確定診断のために羊水検査を受ける必要があります。羊水検査は妊娠15〜18週が推奨時期であり、遅くとも20週前後までに実施するのが一般的です。NIPTの結果が届くまでに7〜10日かかることを考慮すると、妊娠18週以降にNIPTを受けた場合、確定検査のスケジュールが非常にタイトになります。
意思決定の時間的余裕: 検査結果を受け取った後、ご夫婦で話し合い、遺伝カウンセラーに相談し、今後の方針を決めるためには、十分な時間が必要です。受検が遅くなるほど、この意思決定のための時間が短くなり、精神的な負担が増大します。
医療機関の対応: 多くのNIPT実施施設では、妊娠16〜18週を受検の上限としています。これは上記の理由に加え、検査後のフォローアップを適切に行うためです。
NIPTの検査から結果までの流れ
NIPTの受検を決めてから結果を受け取るまでの一般的な流れを、タイムラインで解説します。
ステップ1:予約・事前相談(妊娠8〜9週頃)
NIPTを受けることを決めたら、まずは検査施設に予約を入れます。人気のある施設では予約が埋まりやすいため、妊娠8〜9週頃には予約を完了しておくのが理想です。認証施設では、予約時に遺伝カウンセリングの日程も調整します。
Tokyo Genomicsの「かかりつけ医採血プラン」では、普段通っている産婦人科で採血ができるため、専門施設への予約が不要です。妊婦健診のスケジュールに合わせて柔軟に受検できます。
ステップ2:採血(妊娠10週以降)
予約した日に医療機関を訪問し、採血を行います。NIPTの採血は通常の血液検査と同じで、腕の静脈から約10〜20mlの血液を採取するだけです。所要時間は採血自体で5分程度、受付から退院まで含めても30分〜1時間程度です。
採血前の食事制限は不要です。普段通りの生活をして問題ありません。ただし、十分な水分を摂取しておくと、採血がスムーズに進みます。
ステップ3:検体分析(採血後7〜10日)
採取された血液は専門の検査機関に送られ、cfDNAの抽出・シーケンシング・データ解析が行われます。Tokyo Genomicsが採用するNIFTY®検査では、世界60カ国・2,000万件超の実績を持つBGIの検査技術を使用しており、通常7〜10日で結果が報告されます。
ステップ4:結果報告・説明
結果は「陰性(低リスク)」または「陽性(高リスク)」として報告されます。Tokyo Genomicsでは、結果をスマートフォンからリアルタイムで確認できる安心プレママシステムを提供しており、検体の輸送状況から解析進捗まで、すべてのステップを可視化しています。
受検スケジュールの目安
| ステップ | 推奨時期 | 所要期間 |
|---|---|---|
| 予約・事前相談 | 妊娠8〜9週 | 1〜3日 |
| 採血 | 妊娠10週以降 | 当日(30分〜1時間) |
| 検体分析 | 採血後 | 7〜10日 |
| 結果報告 | 妊娠11〜12週頃 | 当日〜翌日 |
| 確定検査(陽性時のみ) | 妊娠15〜18週 | 2〜3週間 |
胎児分画に影響する要因
NIPTの精度を左右する胎児分画は、妊娠週数以外にもいくつかの要因に影響されます。以下の要因に該当する場合は、受検時期を少し遅らせる(12週以降にする)ことで、より確実な結果が得られる可能性があります。
母体のBMI(体格指数): BMIが高い(肥満傾向の)妊婦さんでは、胎児分画が低くなる傾向があります。これは、母体の脂肪組織からのcfDNA放出量が増加し、相対的に胎児由来cfDNAの割合が希釈されるためです。BMI 30以上の場合、胎児分画が基準値を下回るリスクが通常の2〜3倍になるとの報告があります。
双胎妊娠(双子): 双胎妊娠の場合、胎盤が2つ存在するため胎児分画は単胎妊娠よりも高くなる傾向がありますが、一方の胎児の分画が低い場合、その胎児に関する検査精度が低下する可能性があります。双胎妊娠でのNIPTは、施設によって対応が異なりますので、事前に確認が必要です。
体外受精(IVF): 体外受精で妊娠した場合、妊娠週数の計算方法が自然妊娠と異なる場合があります。正確な妊娠週数の確認が重要です。なお、体外受精自体がNIPTの精度に影響を与えるという明確なエビデンスはありません。
他の出生前検査との時期の比較
NIPTは出生前検査の一つですが、他の検査との時期的な関係を理解しておくことも重要です。
| 検査名 | 検査時期 | 検査方法 | 精度 | リスク |
|---|---|---|---|---|
| NIPT | 10週〜 | 母体血液検査 | 感度99.9%(T21) | なし(非侵襲) |
| NT検査 | 11〜13週 | 超音波検査 | 感度70〜80% | なし |
| クアトロテスト | 15〜18週 | 母体血液検査 | 感度80〜85% | なし |
| 絨毛検査 | 11〜14週 | 絨毛採取 | 99%以上(確定) | 流産リスク約1% |
| 羊水検査 | 15〜18週 | 羊水採取 | 99%以上(確定) | 流産リスク約0.3% |
上記の通り、NIPTは最も早い時期に受けられる高精度なスクリーニング検査です。NT検査やクアトロテストと比較して感度が圧倒的に高く、かつ非侵襲(流産リスクなし)であることが最大の特長です。
Tokyo GenomicsのNIFTY®検査:10週からの安心

Tokyo Genomicsが提供するNIFTY®検査は、妊娠10週0日から受検可能です。世界60カ国・2,000万件超の実績を持つBGIの検査技術を採用しており、21トリソミーの陽性的中率は99.9%という高い精度を実現しています。
Tokyo Genomicsが選ばれる理由
かかりつけ医採血プラン: 普段通っている産婦人科で採血ができるため、専門クリニックへの移動が不要です。妊婦健診のついでにNIPTの採血を済ませることができ、時間的・身体的な負担を最小限に抑えられます。
リアルタイム進捗確認: 安心プレママシステムにより、検体の輸送状況から解析進捗まで、スマートフォンからリアルタイムで確認できます。「今、検査はどこまで進んでいるのだろう」という不安を解消します。
偽陰性補償800万円: 万が一、検査で「陰性」と判定されたにもかかわらず、出生後に対象疾患が確認された場合、最大800万円の補償を提供しています。この制度は、検査精度に対する自信の表れです。
NIFTY® Lite 99,800円〜: 世界最大級の検査実績に裏打ちされた高精度な検査を、99,800円〜という明瞭な価格で提供しています。
よくある質問(FAQ)
Q. NIPTは妊娠10週より前に受けられますか?
A. 技術的には採血は可能ですが、胎児分画が不十分なため「判定不能」となるリスクが高くなります。正確な結果を得るために、妊娠10週以降の受検をお勧めします。
Q. NIPTを受けるのに遅すぎる時期はありますか?
A. 明確な上限はありませんが、陽性時の確定検査や意思決定の時間を考慮すると、妊娠16週までの受検が推奨されます。多くの施設では妊娠16〜18週を受検の上限としています。
Q. 妊娠週数の計算方法がわかりません。
A. 妊娠週数は、最終月経の初日から数えます。自然妊娠の場合は最終月経日、体外受精の場合は胚移植日から逆算して計算します。正確な週数は、超音波検査で胎児の大きさ(CRL:頭殿長)を測定することで確認できます。
Q. 結果が「判定不能」になることはありますか?
A. 胎児分画が基準値(通常4%)を下回った場合、「判定不能」となり再検査が必要になることがあります。妊娠10週以降に受検すれば、判定不能となる確率は3%以下です。再検査は通常、1〜2週間後に無料で実施されます。
Q. 双子の場合、NIPTはいつから受けられますか?
A. 双胎妊娠の場合も、妊娠10週以降に受検可能です。ただし、一部の検査項目(性染色体検査など)は双胎妊娠では対応できない場合があります。事前に検査施設に確認してください。
まとめ
NIPTは妊娠10週0日から受検可能であり、10〜16週が推奨される受検時期です。10週という基準は、胎児由来cfDNAの割合(胎児分画)が検査に十分なレベルに達する科学的な閾値に基づいています。
検査を検討されている方は、妊娠8〜9週頃に予約を入れ、10週に入ったらすぐに採血を受けるのが理想的なスケジュールです。早めに結果を知ることで、その後の妊娠生活をより安心して過ごすことができます。
Tokyo Genomicsのかかりつけ医採血プランなら、普段の産婦人科で手軽にNIPTを受検できます。世界2,000万件超の実績に基づく高精度な検査を、99,800円〜の明瞭な価格で。まずは検査プランをご確認ください。
参考文献
- ACOG Practice Bulletin No. 226: Screening for Fetal Chromosomal Abnormalities (2020)
- ISPD Position Statement on Screening for Trisomies 21, 18 and 13 (2015)
- Canick JA, et al. "The impact of maternal plasma DNA fetal fraction on next generation sequencing tests for common fetal aneuploidies." Prenatal Diagnosis (2013)
- Ashoor G, et al. "Fetal fraction in maternal plasma cell-free DNA at 11-13 weeks' gestation." Ultrasound in Obstetrics & Gynecology (2012)
- 日本産科婦人科学会「母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針」
- 日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設認証の指針」
本記事は医療情報の提供を目的としたものであり、特定の医療行為を推奨するものではありません。検査の受検については、かかりつけの産婦人科医にご相談ください。




